娘の大反対を押し切り60代で再婚。最高のセカンドライフを手に【後編】

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娘に罵倒された夜

耐えられなくなった安川さんは娘のマンションを飛び出し駅に向かいました。

 

混みあう電車の入口付近に立って窓に映る自分を見ながら自問自答を繰り返していました。

mumuobasann

娘が私を必要とする期間はあと数年

数年の間、彼とは結婚せずに付き合っていくのがいいのか

そうすれば娘も納得するのか

違うな…娘は結婚すること自体に反対なのだから

 

マナーモードにしている携帯がずっとブルブル震えています。

娘からです。

 

ひとり自宅に戻ったとき、

彼からいつもの『お休みメール』が届きました。

ozisann

娘さんに挨拶をしたい。なるべく早く合わせてほしい。

お孫さんへのプレゼントは何がいい?

と書いてありました。

 

彼には娘が反対しているとは言い出せませんでした。

母娘のもめごとに彼を巻き込みたくなかったから。

なんとか娘とうまく折り合いたい…

 

翌日は娘から連絡はありませんでしたが、

自宅に戻って4日目、

ややトーンダウンした娘から長い長いメールが届きました。

切々と娘にとって今がとても重要で、とても大変な時期であること。

安川さんの援助が必要であることを訴えていました。

 

娘と孫は大切な存在。

だけど、私の気持も理解してほしい。

同居をせずに援助できる方法などを話し合えないかな。

 

話し合いのために娘の家に行くと、

部屋は散らかっており、洗っていない洗濯物が洗濯機から溢れていました。

ゴミ袋の中はお弁当の空き容器がいっぱい。

 

iratukujosei

同居せずにどうやって援助してくれるの?

kyoumisinnsinnobasann

週に2~3回掃除や洗濯に来るとか、

来たときは夕飯の準備をしておくとか

iratukujosei

夕飯の準備なんていらないのよ!

夕方遅い時間に行けばデパートのお弁当も安くなってるのよ。

朝夕の送り迎えが大変なの!

komattaobasann

保育園はあと数ヶ月で卒園でしょ。

小学校に入れば送り迎えはないでしょ。

iratukujosei

学童保育は迎えに行かないといけないのよ。

それに夏休みとかは毎日お弁当持たせて

朝夕送り迎えしなくちゃいけないの!

おばあちゃんが居てくれたら学童に入れる必要がないの!

 

mumuobasann

働きながら子供を育てている女性はたくさんいる。

孫の保育園は19:00までは延長保育が可能だし、

娘だってやろうと思えばやれるはず…

mumuobasann

来年小学校に入ったら、学童保育へのお迎えが大変だと言う…

mumuobasann

娘のことだから、わざと学童保育の申込手続きをしないで

私が同居を続けざるを得ないようにするかもしれない。

そんなことを考えていると、

業を煮やした娘が

kannkannniokotteirujosei

まだわかってくれないの!

娘を助けてくれないような親なら親子の縁を切るわ!

と言い出したのです。

これには安川さんもビックリ!

komattaobasann

そこまで言う?

安川さんの中でプチンと糸が切れる音がしました。

komattaobasann

この子とはもう一緒に暮らせないな

 

安川さんが立ち上がって部屋を出ようとすると

kannkannniokotteirujosei

私はあなたを一生許さない!

という娘の声が後ろから飛んできました。

yorunomati

歩きながら涙が出ました。

親子ってなんだろう…

mumuobasann

私は心穏やかに生きて行きたい

それができるのは彼と一緒に過ごすこと

安川さんは彼に電話をしました。

yokattaobasann

今からあなたの家に行ってもいい?

ozisann

駅まで迎えに行くよ

yokattaobasann

ありがとう

yokattaobasann

こんな思いまでして彼を選んだのだから

絶対幸せになろう!

彼も幸せにしよう!

 

 

壮絶な親子喧嘩の末

彼との結婚を選んだ安川さんですが、

それから2年経った今

 

娘は土曜日などは孫を預けにやってきます。

土曜日は夜中まで思いっきり羽を伸ばして

日曜日の午後に迎えにきます。

 

小学生になった孫も

おじいちゃんによく懐いていて、ziichanntomago

夏休みはずっと

おじいちゃんの家で過ごしました。

 

 

あれだけの激しいバトルを繰り返したとは思えないほどあっけない展開ですが、

きっかけは「私の体調が悪いんだけど、ちょっと子供預かってもらえない?」

という娘からの連絡でした。

kyoumisinnsinnobasann

もちろんOK!迎えに行くよ!

kouennno huuhu

今、安川さんは毎朝彼と一緒に散歩をして

一緒にスーパーに行って、

神社やお寺を回って御朱印をいただいたり、

彼の運転で遠出をしたり

孫と3人で動物園に行ったり

時々彼の横で習字を書いてみたり、

 

毎日が楽しくて仕方ないのです。

 

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